西区における児童死亡の事案

8月23日に教育こども委員会で西区における児童死亡事案について報告がありました。以下私の質疑について記録として残しておきます。虐待に苦しむ子どもたちの命と安全を守り、子どもたちをすべての市民が守り育てる神戸市になるように願って質疑しました。

伊藤【行政機関と、保育所や学校園との情報連携が重要】

今までのその経緯を聞かせていただき改めて本当に亡くなられたお子様のご冥福をお祈りしたいと思います。
そして保育所の方々なんですけれども、公立保育園、民間保育園、いろいろありますけれども、やはりその元気なときの姿を知ってるということで本当にショックを受けてらっしゃると思うんですが、やはり予兆として、まずはあざを発見する、生活の変化を感じ取る、登園しない、また不登校になってるとか様々な状況を把握できるのが一番の最前線にいらっしゃる皆さんだと思いまして。やはり保育所との連携、そして小学校などとの連携。
たくさんの個人情報を知ってらっしゃる区役所の皆さんだからこそ、そこをもっともっと強めていただけたらなと思うんですけれども、区役所との、あの地域の様々なそういった施設などとの連携はどのようにこれからもされていくんでしょうか。

伊藤【保育士の体制強化、特定妊婦へのサポート、虐待リスクアセスメントの更新】

様々な情報収集などをされる中で、やはりこの保育所の体制なども、人が少なかったり保育士の皆さんが本当に疲弊とかしていると、虐待の予兆があったとしてもこういった状況で連絡が遅れてしまったなど、何か不幸な事例がたくさん発生するのではないかなと心配しています。
そして様々な質疑がございましたが、この子の命がもし救えるとしたらどこだったのかなと考えますと、やはり様々な人的判断のミスが重なってしまって不幸なことが起きたんじゃないかなと私は感じておりました。
で、そのお母様自身がハイリスクでいらっしゃったり、あと特定妊婦でいらっしゃったり、またあの生活の状況とか様々な、この予兆があったんですけれどもそれを手放してしまった母親から、一時保護してほしいっていう、そういった意向があったにもかかわらずそれを本当に結びつかなかった様々なその判断ミスと言ってしまったらそれまでなんですけれども、やはりそこがもう少し詰めていかないといけないなと思いました。
そして家族関係の変化という本当にあの特異な状況で起こってしまったことですが、虐待リスクのアセスメントなど、この家族関係の状況の変化を、一度のアセスメントだけではなく、都度更新していくなどそういった状況にはならないんでしょうか。
そのアセスメントに対して、皆さんはこれからもどうアセスメントを改善していくのかを聞きたいと思います。

伊藤【虐待の芽を摘むことと共に、エスカレートする虐待を食い止めるために】

変化を捉えきれずにこういったことになってしまったと思いますので、ぜひ段階に応じて、多分皆さんは一生懸命「虐待の芽をつむこと」をめざし、切れ目のない妊娠から出産まで、子育ての支援をされてると思うんですけれども、少しでも虐待が起こり、その虐待がどんどん今、今もエスカレートしている虐待が進行しているというその状況には対応しきれていないのではないかなと感じてしまいました。
今、夏休みですよね。
子どもたちの中で、家庭の中に閉じこもって、さらにこの虐待が深刻化していくこういった状況に対して、どこかでやはり、マニュアルだけではない職員のスキルを高めるとおっしゃってますが、もっともっとここを防ぎきれなかったのかなと思って残念でなりません。
局長がおっしゃられた予兆を捉えるためには経験とスキル対応力、専門性を磨いていくとありましたが、職員の皆さんの中でも、本当に経験の浅い中で一生懸命現場で頑張ってらっしゃるとは思うんですけれども、でもやはりそこでしか見つけられない予兆があると思いますので、この職員の皆さんに対してこれからどのように励ましながら、力をつけていっていただくのかなというのが今後の課題だと思うのですが、いかがでしょうか。

伊藤【区役所窓口対応する職員のスキルアップ、市職員全員で虐待を止めるスキルの向上を】

関係機関との連携、そこは遠慮していてはいけない部分ですので、普段からの連携をして、いざというときこんなおかしい予兆はあるけど大丈夫かなっていう相談がすっと行えるような、そんな職員の皆さんを高めていっていただきたいと思います。
また区役所で妊娠届を受理し、そこから出産届があり、そして乳児検診などでもたくさんの保護者の方と会われる。
ぜひ職員の、市の職員全体の虐待に対するスキルも高めていただく必要があると思います。
異動のある部署もありますし、また子どものことで全然感知能力が乏しい職員の方もいらっしゃるかもしれません。でもそこはお互いの風通しの良さの中で、区役所の窓口に来られた方、これハイリスクじゃないかと、ちゃんと見守っていくことをこれからもどんどん他の体制強化をしていただきたいと思います。何かやはりこの、あの、命をね、失われた子供さん、あの、浮かばれないなと思って。ここから学ぶこと改善できることにぜひ取り組んでいただきたいと思います。

伊藤【終わりに、妊娠に悩む女性の保護と、この事案の検証委員会での検証による対応の改善を】
そしてまたこの妊娠をね、誰にも打ち明けられない女性っていうのもたくさんいらっしゃいます。
不幸なこの事件事故が起こってから、皆さんいろいろ取り沙汰されてしまうんですけれども、それではなくやはり普段からそういった人たちも大勢いるんだということで、アンテナを高く上げて、様々なできるだけの取り組みをこれからも続けていただきたいと思いますので、検証委員会もしっかりと検証しながら、でも今まさにこの虐待が進行してるんじゃないかというケースに対しては、しっかり踏み込むこともしていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

以上です。

2023年6月19日虐待で亡くなられた6歳男児のご冥福をお祈りします。
神戸市でも充分な検証と反省を行うことで、虐待から子どもを守る体制強化を!